Art history 美術史、Art theory 芸術理論 美術理論

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書籍:日本洋画史1,2 明治前期/明治後期 著者:外山卯三郎 発行:日貿出版社 発行日:1978年
サイズ: 函 約22.5 x 16 x 4cm / 本 約21.5 x 16 x 3.4cm 頁: 明治前期 P.354/明治後期 P.348
状態:A 良い 1巻(明治前期)函にシミ・ヤケ、本の状態は小口上部角にシミと5ページ程角に小さな穴と破れアリ。2巻(明治後期)函にヤケ・シミ。本の状態はほぼ良好。どちらも蔵書印アリ
価格:2冊セット ¥3,500 (税込)

序文はこう始まる。

「佐伯祐三がパリで夭折し、やがて前田寛治が東京大学の病院で息をひきとった昭和五年には、この[日本洋画史]の第一巻と第二巻は脱稿していました。」
B29の爆撃により原稿が地下に埋もれてしまったりしながらも、50年の歳月を経て出版されたのが本書。全四巻のうちの第一巻と二巻の2冊をセットで紹介したい。

「かつてリヒアルト・ムーターの[絵画の歴史]が、ヨーロッパの絵画を学ぶ者の座右の書であったように、この[日本洋画史]が現代の文化人たちにとって、自国の洋画を論じるときの座右の友として、 常に愛読していただけることを念じてやみせん。」

と序文は締めくくられる。

本編第一章は、日本の洋画の起源は二つの源流から始まるとし、第一は徳川幕府が設立した学校[洋学所]、第二は安政年間に日本に来たイギリス人チャールズ・ワーグマンで、それらについて記される。
幕末から明治の動乱の時を洋画を切り口に読み解く。
紙函に入った布張り装丁。函や第一巻の角の一部に小さな穴やわずかな破れを含め、経年変化の劣化はあるが、特に本体は印象としてはそれほど悪くなく、読む分には全く問題なし。